2014年 10月 2日
化学物質による健康被害が問題となった胆管がん事案の発生や、精神障害を原因とする労災認定件数の増加
など、最近の社会情勢の変化や労働災害の動向に即応し、労働者の安全と健康の確保対策の一層の充実を図
るとするものです。
【改正のポイント】
1.化学物質管理のあり方の見直し
・特別規則の対象にされていない化学物質のうち、一定のリスクがあるものなどについて、事業者にリスクアセ
スメントを義務付ける。
2.ストレスチェック制度の創設
・医師、保健師などによるストレスチェックの実施を事業者に義務付ける。(ただし、従業員 50 人未満の事業場
については当分の間努力義務とする。)
・事業者は、ストレスチェックの結果を通知された労働者の希望に応じて医師による面接指導を実施し、その結果、
医師の意見を聴いた上で、必要な場合には、適切な就業上の措置を講じなければならないこととする。
3.受動喫煙防止対策の推進
・労働者の受動喫煙防止のため、事業者及び事業場の実情に応じ適切な措置を講ずることを努力義務とする。
4.重大な労働災害を繰り返す企業への対応
・厚生労働大臣が企業単位での改善計画を作成させ、改善を図らせる仕組みを創設する。(計画作成指示などに従わ
ない企業に対しては大臣が勧告する。
それにも従わない企業につ いては、名称を公表する。)
5.外国に立地する検査機関などへの対応
・ボイラーなど特に危険性が高い機械を製造などする際の検査などを行う機関のうち、外国に立地するものについて
も録を受けられることとする。
6.規制・届出の見直しなど
・建設物または機械などの新設などを行う場合の事前の計画の届出を廃止する。
・電動ファン付き呼吸用保護具を型式検定・譲渡制限の対象に追加する。